第17課はヴォルガの船下りです。
ヴォルガ川はロシアでは、 「母なる川」 « ма́тушка - река́ » と呼ばれています。
名詞верх 「上」 名詞низ「下」にまつわる単語の確認
この単語については、OさんからNHKラジオ講座の『2016年4月号』に掲載されているとの情報を教えて頂きました。Oさん、ありがとうございます。
さっそく確認しました。
куда́ どこへ? に対して
вверх 上へ наве́рх 上へ вниз 下へ
вверх は、漠然と「上へ」を意味し、
наве́рх は、「上の階へ」「上の棚へ」など具体的場所を指す。
где どこで? に対して
вверху́ 上で наверху́ 上で внизу́ 下で
отку́да どこから? に対して
све́рху 上から сни́зу 下から
アクセントが異なるので要注意!
例文もひとつ
Они на нас смо́трят све́рху вниз.
彼らは私たちを見下す(文字通りには「上から下を見る」)。
本文タイトルから
Вниз по ма́тушке, по Во́лге
母なるヴォルガを下って
時間の長さ・継続を表す名詞対格が出てきます。
После́дние дни я провёл в круи́зе по Во́лге.
ここ数日、私はヴォルガ川クルーズで時を過ごした。
После́дние дни は主格ではなく、対格です。
対格であることはその通りでしたが、その理由は違ってました。
時間の長さ・継続を表す名詞対格ではありませんでした。(失礼しました。)
今朝の放送を聴くと、провёлの目的語として対格が使われているとのことでした。
以下の記事【時間の長さ・継続を表す名詞対格】はそのままにしておきます。
時間の長さ・継続を表す名詞対格については,以前取り上げたことがありました。
11月4日の記事参照
移動の動詞 плывать(不定) ・ плыть(定) 泳いでいく。水上を行く。
плыть の現在変化形は要注意!
плыву́ 、плывёшь、 плывёт、 плывём、 плывёте、 плыву́т
通過を意味する接頭辞проのついた проплывать ・ проплыть (泳ぎか船で)通過する
「通り過ぎる」を表す3つの前置詞 через мимо сквозь
через+対格 ~を通り抜けて
Он прошёл через магазин.彼は店を通り抜けた。
мимо+生格 ~の脇、前を通り過ぎて
Он прошёл мимо магазина.彼は店の脇を(前を)通り過ぎた。
сквозь+対格 ~通り抜けて 「困難・障害を通り抜けて」を含意する。
Сквозь крышу растёт дерево.屋根を貫いて木が生えている。
(3つの前置詞についての参考文献)『これならわかるロシア語文法』p.281
有頂天 восто́рг その後の前置詞 от でその原因を表す。
自分の意思ではコントロールできない感情や自然の力などを原因とする。
Она в восторге от этой поездки. 彼女はこの旅行で有頂天になっている。
Она запла́кала от ра́дости. 彼女は喜びのあまり泣き出した。
Она запла́кала от оби́ды. 彼女は悔しさのあまり泣き出した。
この課に直接関係ないけど、заплакать(泣き出す)の現在変化形も要注意です。
запла́чу запла́чешь запла́чет запла́чем запла́чете запла́чут
この変化形に私は泣き出しそうでした(笑)。
свои́ми глаза́ми 自分の目で
Я впервы́е в жи́зни уви́дел Волгу свои́ми глаза́ми.
私は人生で初めてヴォルガ川を自分の目で見た。
よく似た単語
душ シャワー
душа́ 魂
ちなみに、
シャワー室は、 душева́я
シャワーを浴びるは、 принимать душ
Всё очень удобно. すべてがとても快適です。
удо́бный によく似た単語に ую́тный があります。
どんな違いがあるのかな?どちらも「快適な」といった意味が書いてありますね。
今回は文法や単語・表現の重要事項満載の内容でした。
余談
ヴォルガ川はヨーロッパ最長の川です。全長3530キロ。
それでもロシアにはもっと長い川があります。
ロシアの長い川の順に、
オビ川、アムール川、レナ川、エニセイ川、そしてヴォルガ川。
ヨーロッパ最長のヴォルガ川は、ロシアでは5番目の長い川です。
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