無人称文(不定形動詞)
否定代名詞・副詞などと結びついて動詞不定形が無人称文を作る場合がある。
не́否定代名詞・副詞+不定形動詞
否定代名詞не́чего、не́когоは動詞不定形と一緒になって無人称文の述語となる。
не́чего変化形(主格なし)
не́чего, не́чему, не́ на что, не́чем, не́ о чем
не́кого変化形(主格なし)
не́кого, не́кому, не́ на кого, не́кем, не́ о ком
語順
与格+не́чего変化形+(過去のときはбыло)+動詞不定形
与格+не́чего変化形+(未来のときはбудет)+動詞不定形
Ему́ не́чего было чита́ть.彼には読むものは何もなかった。
Ему́ не́ на кого обижа́ться. 彼には腹が立つような人はいない。
Мне не́ на кого серди́ться — сам винова́т.
私は誰にも怒りを向ける人はいない。自分が悪いのだから。
Ей не́чего было сказа́ть. 彼女には話すことは何もありませんでした。
Нам не́чего было ему́ сообщи́ть.
私たちには彼に知らせることは何もありませんでした。
Нам не́кому было расска́зывать об э́том.
私たちにはこのことについて語るべき人は誰もいませんでした。
Мне не́ к кому обрати́ться. 私には頼る人は誰もいません。
否定副詞не́где, не́когда, не́куда も無人称文をつくる
Нам не́куда было идти́ в таку́ю пого́ду.
そんな天気だったので、私たちはどこも出かけるところがなかった。
Мне не́когда гуля́ть. 私は散歩する暇がない。
В э́том го́роде мне не́где останови́ться.
この町では私は泊まる場所がない。
もうひとつの не́когда・・・・「かつて」、「遠い昔に」という意味の副詞がある。
У большо́го о́зера не́когда жила́ де́вушка.
大きな湖のそばに昔々一人の娘が住んでいた。
不定形動詞
не+不完了体不定形 → 禁止を意味する
Посторо́нним не входи́ть. 部外者立ち入り禁止。
Никому́ не дви́гаться! 誰も動くな!
不定形+бы → 勧告を意味する
Тебе́ бы отдохну́ть. おまえは休息しなければ。
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