御者イオナは、次のお客として、3人の若者を乗せることになります。
イオナは手綱を引っ張る ・・・ 2通りの表現
Иона дёргает вожжи
ふさぎの虫第2回(第10課)では対格で出てきました。
ところが、今回は造格で出てきます。
Иона дёргает вожжами
ニュアンスの違いなどがあるのでしょうね。
しかし、今の私にはその違いを説明することができません。
「這い上がる」という珍しい移動動詞(定動詞) лезть
文法書ではよく見かけました。
しかし、実際の文章では初めてでした。
все трое сразу лезут насиденье.
三人そろってすぐさま座席に這い上がった。
与格は~どころではない 与格+не до+生格
Я очень занята. Мне сейчас не до концерта.
私はとても忙しい、今はコンサートどころではない。
~だろうと~だろうと что~ ,что~
Что ты пойдёшь, что я пойду, всё равно.
君が行こうと僕が行こうと同じことだ。
この課では、集合数詞が出てきます。
集合数詞については、以前まとめたことがありました。
再び、集合数詞 を取り上げます。
(以下、2016年12月26日の記事を再掲)
2から10までを表す集合数詞
2 дво́е
3 тро́е
4 че́тверо
5 пя́теро
6 ше́стеро
7 се́меро
8 во́сьмеро
9 де́вятеро
10 де́сятеро
4~10までは、 最後の -ероが共通
集合数詞はどんなときに使うのか?
以下の3つの場合に使われます。
複数形しかない名詞で、2,3,4を数える場合に用いる。
通常、ものを数える場合は、個数詞を使いますが、個数詞、два[2] три[3] четыре[4]の後の名詞は単数生格になるという規則があります。しかし、複数形しかない名詞ではそれが使えなくなるので、この場合、集合数詞が使われます。
集合数詞と結びつく名詞は複数生格になります。
○ 複数形しかない名詞の代表的なもの
二つの部分よりなるもの
сапаги́ ブーツ чулки́ ストッキング но́жницы はさみ очки́ 眼鏡 брю́ки ズボン коньки́ スケート лы́жи スキー са́ни そり воро́та 門
その他
кани́кулы 休暇 су́мерки たそがれ черни́ла インク де́ньги お金 дрова́ 薪 су́тки 一昼夜 часы́ 時計
(例)
дво́е су́ток 2昼夜
тро́е часо́в 3個の時計
че́тверо сане́й 4個のそり
なお、5以上の場合は集合数詞も個数詞も使えます。
ただ、この場合、個数詞の使用が普通という説明もある。
(参考文献)『現代ロシア語文法』城田俊
人間を表す男性名詞とともに用いる。この場合は、個数詞を用いてもよい。
(女性名詞はダメ、動物はダメ)
У меня́ тро́е друзе́й. 私には3人の友だちがいる。(集合数詞)
У меня́ три дру́га. 私には3人の友だちがいる。(個数詞)
У меня́ дво́е сынове́й. 私には二人の息子がいる。(集合数詞)
У меня́ два сы́на. 私には二人の息子がいる。(個数詞)
人数を聞かれた際などに人称代名詞とともに用いる。
Вас ско́лько ? あなたたちは何人ですか?
Нас тро́е. 私たちは3人です。
Нас че́тверо. 私たちは4人です。
おまけ
これとよく似た表現に 「トロイカ」に代表される言葉がある。
дво́йка [2]
тро́йка [3]
четвёрка [4]
пятёрка [5]
5点法の成績がこの単語を使って表される。
пятёрка(5点) = отли́чно , о́чень хорошо́ [優]
четвёрка(4点) = хорошо́ [良]
тро́йка(3点) = удовлетвори́тельно[可]
дво́йка(2点) = неудовлетвори́тельно[不可]
ちなみに、(1点)は、едини́ца あるいは、кол ともいう。
この表現は、6~10まで続きます。
шестёрка[6]
семёрка[7]
восьмёрка[8]
девятка[9]
десятка[10]
この表現は、電車、バスなどの番号として使われるようです。
御者イオナは新しいお客として3人の若者を乗せたけれども、
今度もまたさげすまれ、相手にされそうもないことが予感されます。
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