ロシア原初年代記
今日は、『ロシア原初年代記』が取り上げられています。
(NHKラジオ講座応用編第6課です。)
ロシアの国造り神話みたいなものですかね?
これは日本では『古事記』にあたるものだと、ラジオでは言われてましたね。
Повесть временных лет ロシア原初年代記
12世紀初めに成立したとされるロシア最古の年代記。
『過ぎし年月の物語』とか『ネストルの年代記』とも呼ばれる
ここでは、9世紀(西暦862年)の出来事が書かれています。
изгнали варяг за море
ワリャーグ人を海の向こうに追い出した。
追い出したものの、自分たちでは秩序が保てず、強力な指導者に統治を頼みます。
Земля наша велика и обильна, а порядка в ней нет. Приходите княжить и владеть нами.
我らの土地は広大で豊かだが、そのなかには秩序がない。公となって我らを統治しにきてください。
建国当初から強力な指導者を求めていたのですね。
こいった遺伝子が現在のロシア人にまで受け継がれているのでしょうかね?
ロシアの建国はワリャーグ人(ノルマン人)に関わっていることは高校世界史の教科書でも習いましたね。
ノルマン人の一派であるルーシの首領は9世紀においてはリューリックなる人物でした。
彼らはドニエプル川流域のスラブ人地域に進出してノヴゴロド国を、次いでキエフ公国をつくることになります。
今回の原初年代記では、このいきさつが述べられてるわけですね。
ロシア史の現場をロシア語で知ることができてよかったです。
練習問題では、ことわざが取り上げられています。
Правда глаза ко́лет.
真実は目を刺す。(良薬、口に苦し)
Говорить правду — терять дружбу.
真実を話せば友情を失う。(親しき仲にも礼儀あり)
Правда в огне не гори́т и в воде не то́нет.
真実は火に燃えず、水に沈まない。
正義(правда )と秩序(порядок)は、ロシア史を貫通するキーワードだとか。
最近起こっているロシア国内外での何件かのロシア人暗殺事件をみて、少し考えさせられます。
ジャーナリストが「真実」や「正義」を求めようとし、
当局者が「秩序」を求めようとしている。
そんな単純には割り切れないかもしれませんが、
しかし、人が死ぬのは悲しいことです。
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