トルストイの思想(1)
NHKラジオロシア語講座2月号の応用編を読んでいます。
2月は、トルストイの短編『子どもの力』を読むことになります。
講師の八島雅彦先生はトルストイがご専門のようで、
『人と思想 トルストイ』(清水書院)といった著書もあるようです。
そんな専門家が取り上げた文章を確認していきます。
第33課の「もっと深く味わおう」コーナーにこんな文が出ていました。
Одно из самых обычных заблуждений состоит в том, чтобы считать людей добрыми, злыми, групыми, умными. Человек течёт, и в нём есть все возможности: был груп, стал умён, был зол, стал добр и наоборот. В этом величие человека. И от этого нельзя судить человека.
もっともありふれた思い違いの一つは、人々を善良だとか、邪悪だとか、愚かだとか、賢いだとかと見なすことである。人間は変化するもので、人間のなかにはあらゆる可能性がある。愚かだったものが賢くなり、邪悪だったものが善良になり、またその逆もある。そこに人間の偉大さがある。だからこそ、人間を決めつけてはいけないのである。
人間は変われるものだということですね。
決めつけ、レッテル張りが横行する今の世の中にあって、
トルストイのこの思想はますます重要ですね。
文法的には「~のひとつ」という表現は重要です。
один из +複数生格
(例文)
Один из нас должен остаться дома.
私たちのうちのひとりが家に残るべきです。
Великая пирамида в Эль–Гизе является одним из семи чудес света.
ギザの大ピラミッドは世界の7不思議のひとつです。
【注】不思議 чу́до単数主格 чудеса́ 複数主格 чуде́с 複数生格
Одна из европейских стран
ヨーロッパの国のひとつ
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