トルストイの思想(6)
引き続き、トルストイの言葉を見ていきます。
Ребёнок встречает другого ребёнка, какого бы он ни был сословия, веры и народности, одинаково доброжелательной, выражющей радость, улыбкой.
(文を前から前から訳していく私訳)
子どもはほかの子どもを出迎える、その子どもがどんな身分であろうと、どんな宗教や民族であろうと、同じように好意的に、喜びを表現する笑顔で。
(八島雅彦先生の模範訳)
子どもは相手の身分や宗教や民族がどんなものであろうと、分け隔てのない、好意的でうれしそうな笑顔でほかの子どもを出迎えるものだ。
(参照)NHKロシア語テキスト2月号p.111,p.125
【語句】
какой бы ни どんな~であろうとも(譲歩表現)
ここで、譲歩表現について、以前まとめたものを再確認しておきます。
疑問詞+бы+ни+過去形
Что бы он ни говори́л, я ему не ве́рю.
彼がなんと言おうと、私は彼を信じない。
Кто бы ни стал но́вым предиде́нтом, он до́лжен занима́ться тру́дными вопро́сами.
誰が新しい大統領になっても、難しい問題に取り組まなければならない。
Где бы он ни находи́лся, он каждый день ей звони́л.
彼はどこにいようとも、彼女に毎日電話していた。
На каком бы языке́ он ни говорил, она ничего не поймёт.
彼が何語で話そうと、彼女は何もわからないだろう。
トルストイは子どもに対する信頼感がものすごいと思いますね。
私は子どもに対しては、トルストイと同感する部分もありますが、
そればかりでなく、無慈悲で残酷な面も感じていますが、、、、
こう思うのは、
私の問題なんだろうか?
それはともかく、
プーチン大統領はトルストイやプーシキンを愛読しているとのコラムを昨日読みました。
(2022年2月19日付けの日本経済新聞一面コラム「春秋」欄です。)
プーチン大統領による子どもの笑顔のような外交!
なんていうのを望むのは無理なんでしょうかね?
ロシアによるウクライナ侵攻がないことを願っています。
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