久しぶりにロシアの独立系新聞「メドゥーザ」に目を通しました。
日本でもおなじみの人名を見つけました。
アクーニン
Министерство юстиции РФ обновило реестр «иностранных агентов», включив в него писателя Бориса Акунина .
ロシア連邦法務省は作家ボリス・アクーニンを含めて「外国人の代理人」のリストを更新した。
Минюст заявил, что писатель также «принимал участие в мероприятиях по сбору средств в поддержку ВСУ».
法務省は、作家は「ウクライナ軍支援の資金援助のイベントに参加」もしたと述べた。
アクーニンは現在、イギリスで活動しているようですね。
ロシアの現状について、共同通信の書面インタビューに対するアクーニンの回答が参考になる。
(以下、長文ですが、引用させていただきます。)
―ロシアの民主体制はなぜ簡単にプーチン独裁に乗っ取られたのか。
「その答えを見つけるために私は『ロシア国家の歴史』(全10巻)を書いた。その結果分かったのは、『他の道』はあり得なかったということだ。ロシアのように巨大で多様な国は、独立した自治体の連合(アメリカ合衆国のような)か、超中央集権的な体制のいずれでしか存在できない。ロシアが経験したのは超中央集権的な体制だけで、この制度下で民主主義は不可能なのだ」
「独裁体制が弱体化すれば、(ソ連崩壊後の)1990年代のように混沌(こんとん)と分離主義が台頭する。『プーチン主義』とは歴史の偶然でも、一人の人間の悪意でもない。近い将来ロシアで民主的改革が起きたとしても、ロシアが中央集権国家であり続ける限り、また同じことが繰り返されるだけだ。つまり、混沌、『(指導者の)強い手』への願望、『新たなプーチン』の登場だ」
「ロシアを民主国家に変革する唯一の方法は、完全な連邦国家、あるいは連合国家に移行することだ。国家の構成体は強制力ではなく、相互利益のために一つにまとまる。1990年代のチェチェン共和国のように離脱したい構成体が出てくれば、離脱させればよい」
―ロシアは民主主義に戻れるか。
「第一に、1990年代の混沌のせいで、国民の間で『秩序と安定』を求める声が生まれた。この土壌の上にプーチン主義が生まれ、強化された。第二に、ロシアには中産階級が根付いていない。中産階級こそが民主主義を必要とする」
「(2011~12年ごろの)プーチン体制への抵抗運動はかなり強力だった。私自身この運動に参加した。しかし、抵抗は主に中産階級の比率が高いモスクワに限られていた」
「ロシアの多くの地域はわれわれを支持せず、支持したとしても不十分だった。このため、体制は批判勢力の抑圧を強め、一部は国外に亡命し、一部は抗議の声を潜め、最も勇敢な人々は投獄された」
「21世紀の今、核大国で、巨大なロシアに外部から民主主義を導入することはあり得ない。ロシアを改革する唯一の希望は革命だ。革命が民主的に実行され、ロシアが連邦国家に転換できれば、その時こそロシアが自由で繁栄する国に生まれ変わるチャンスが訪れる」
―日本人に何を伝えたいか。
「ロシア連邦は血にまみれた侵略戦争を行い、世界を核戦争で脅迫する恐ろしい国家だ。しかし、ロシア全体が『プーチンランド』」だとは、どうか思わないでほしい。戦争と独裁に反対しているロシア国民は大勢いる。時が変われば、ロシアも生まれ変わる」
アクーニンの考えによれば、
ロシアのような巨大国家においては、プーチンや新たなプーチンの出現は必然と考える。
連邦制へ向けた革命だけが民主主義実現への道だという。
時が変われば、ロシアも生まれ変わるといいうけど、
う~ん、
私が生きているうちには実現しそうにないなあ・・・・・
夢のまた夢・・・・残念。
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